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地域支援を経験して

みなさん、こんにちは。横須賀市立うわまち病院、特定ケア看護師の山田大地です。
私は今年の3月で臨床研修を終えて、4月から特定ケア看護師デビューを果たしました!4月から上野原市立病院で地域支援という形で勤務することになり、このブログは山梨県上野原で執筆しています。
新人特定ケア看護師の私が新しい場所で勤務することに対してとても不安でしたが、今は非常に楽しく充実した時間を過ごしています。
今回は地域支援での活動内容についてお話しできればと思います。

上野原市は山梨県の最東端に位置し、山と川に囲まれた自然豊かな土地です。私は宿舎から病院までの道のりを自転車で景色を見ながら通勤しており、空気が澄んだ日には山々がとても綺麗で、思わず自転車を止めて見入ってしまうことがあります。上野原市立病院は豊かな自然に負けないくらい魅力的でした。

上野原市立病院には2名の特定ケア看護師が在籍しており(内1名は臨床研修中)、3つの病棟の患者管理を行なっています。
私はそのうちの一つの病棟管理を担当し、主に内科系患者の身体診察や検査の代行入力、発熱などの状態変化時の対応を行いました。
上野原市立病院の常勤医は9名で、一日約250名の外来受診患者の診察と病棟の入院患者の診療を行なっていました。
主治医が外来診察中に患者の状態が変化することがあり、「患者を急変させない」という緊張感と使命感を持って、患者対応を行なっていました。
終末期患者が多く、末期癌の患者の疼痛コントロールや在宅調整を行なって地域に退院させるのは、初めての経験であり、大きな学びでした。

地域では急性期から終末期までの様々な疾患の患者が入院しており、広い知識に精通している必要があります。
地域支援で印象に残っている癌末期の患者さんは、上野原市立病院を退院後、在宅療養中に末梢静脈路の確保が困難になりました。
往診医から上野原市立病院に末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)の挿入の依頼があり、PICCの挿入を行う経験をしました。
往診医と病院の連携が迅速で強固なのは、地域特有だと感じました。

PICCは地域や在宅でも非常に有用であり、もっと技術と経験を磨いていこうと思いました。
一つの病棟管理でも悪戦苦闘していた私ですが、先輩特定ケア看護師は今まで3つの病棟管理を1人で担っていたと聞いて、非常に驚きました。
他の施設でパワフルに働く先輩の姿をみることができたことも、地域支援で得たかけがえのない経験です。
もう間も無く3ヶ月間の地域支援が終わろうとする中、非常に名残惜しい気持ちでいっぱいです。

上野原市立病院のスタッフや患者さんは私を温かく迎えてくださり、この3ヶ月間は楽しい思い出で溢れています。
こうした地域の方々との出会いも、地域支援の醍醐味かもしれません。自施設に戻って自己研鑽に励み、また地域医療に貢献していきたいです。