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総合診療科NDCとして初動の一年

 

今回は練馬光が丘病院の特定ケア看護師(NDC) 5期生の佐藤美紀がブロクを担当いたします。
前回のブログ更新からあっという間に約1年が経ちました。

この10月より当院は新病院に移転となり、その前後は引っ越し作業に追われておりました。
ピカピカの病院となり、ユニフォームも新調して気分は上々です。
入院患者もひっきりなしで、ありがたいことに忙しい日々を送っています。

1年前と変化したことといえば、臨床研修を終え、総合診療科に所属し本格的に始動したことでしょうか。
食思不振、体動困難、繰り返す誤嚥性肺炎、繰り返す転倒、となかなかすっきりした答えが出せないものと日々闘っております。
ちょっと喋るようになった、昨日より食事量が1割増えた、車椅子に乗れるようになった、笑顔が増えたなんて場面に遭遇するとガッツポーズをしたくなることも多々。
また、思うようにいかず最期を迎えた方も少なくありませんがそういった過程でも残された時間をどう過ごすかを本人を軸にご家族や多職種と共に協議し関わっていくことも行っています。

こうして自分が総合診療科のNDCとして患者さんに関わる上で大事にしているのはCare(ケア)とCure(キュア)のバランスです。
入院初期などの急性期から徐々に医療度が漸減されていく場合や高齢の方の大半はキュアからケアへのシフトがされていくため、現状の適切な評価をし、双方の介入方法を考える必要があります。
わたしはこのJADECOM-NDC研修を受ける前、ケアの側面を考えることがほとんどでしたが、この研修を受け、キュアの側面も考えた上でのアセスメント・マネジメントを考えられるようになってきたのではないかと思います。
それを多職種、他職種につなぎ、自分が可能なことは自身で行っていく。
わたしたちNDCは医師だけのタスクシェア・タスクシフトではなく、様々な場面でのタスクシェア・タスクシフトができる可能性があるのが利点であり、強みだと考えます。もちろん自身の力量との兼ね合いはありますが。
こうした様々な隙間産業により治療やケアの提供に至るまでの時間短縮だけでなく、医療者間や患者・家族をつなぎ、それがすべては患者さんのQuality Of Lifeの向上につながるのだと感じています。

と、いうことでこの1年は、自分の存在意義を見出すためにはどうすべきかを模索し続けた期間でもありましたが、今は難しいことは考えすぎず、「わたし(たち)でもできること、わたし(たち)だからこそできること。」を念頭に、これからも患者さんにとってよりよいサポートが行えるよう努めていきたいと思います。