こんにちは。
今回はNP・NDC研修センター8期生 公立久米島病院に所属する富田が担当です。
突然ですが、久米島をご存じですか?
久米島は、沖縄本島から西へ100㎞、プロペラ機で約30分、人口7,000人ほど、島一周が車で1時間もかかりません。
琉球諸島の中で最も美しい島を意味する「球美(くみ)の島」と琉球王朝時代に呼ばれていたことがあり、その言葉にふさわしい神秘的な風景がたくさんあります。
当院は久米島唯一の病院であるため、様々な患者さんに対応できる能力が求められます。例えば、超重症患者さんが搬送されたときには限られた医療スタッフ、医療資源で治療にあたる必要があり、ひとりひとりに高いパフォーマンスが求められると感じています。病棟においても同様で、生後まもない新生児から100歳を超える高齢者までがひとつの「病棟」に入院しているため、幅広く高い看護力が必要とされます。
わたしは離島医療を学びたいと思い久米島病院で働き始めましたが、自分の知識や経験では患者さんへよりよい医療を提供できないのではないかという不安や、もっと勉強をしたいという気持ちが強くあり、悩んでいました。
その時に、看護部長から初めてNDCのことを伺いました。1年かけて基礎的知識や臨床推論、特定行為実践を学ぶことができる恵まれた環境があることを知って、NDC研修を受けるに至りました。
その後、基幹病院でのNDC研修を終了し、久米島病院で臨床研修を始めました。
わたしは、看護師として主に病棟で通常業務に従事しながら、今年度6月より週1〜3日間の臨床研修を行っています。当院ではNDC一期生となるため、すべてが手探りの状況からのスタートでした。NDCとして何ができるのか、どうしたら地域や久米島病院のためになるのか、看護ケアをデザインできるのか、他職種との連携できるのかなど、日々考えていましたが、自分の自信のなさから周囲へ発信できず、うまくいかないことが続きました。
そんな中、NDCの先輩が3か月支援に来てくだり、看護業務も完璧にこなしながら、なおかつNDCとしての活動も行う後ろ姿を見せてくださったことが転機となりました。
看護師としての技術や経験だけでなく、人として自分に不足しているもの、立ち振る舞いまで勉強になりました。研修を受けたからNDCになれるわけではなく、日々努力していくことで周囲から認められてNDCとして活動できるのだと感じました。
自分には足りないものばかりですが、院長をはじめ、診療部・看護部の多大なる支援のおかげで研修を行えていることに感謝しながら、「久米島病院にNDCがいてよかった」と言われるようになりたいと思います。